日本語はクール? MANGAとANIMEが増やす日本語学習者
日本人には、英語を「かっこいい」と思っている人がたくさんいます。いや、ほとんどの日本人がそうだといってもいいでしょう。タイトルが英語のマンガやゲームは数限りなくありますし、日本語タイトルのマンガでも、特に必要がなくても、かっこいいから英語タイトルが書かれているものもたくさんあります。(別に非難してるわけじゃないっすよ。マンガはかっこよさ重視だから、かっこよければなんでもいいのだ!)



↑日本語のタイトルのそばに、特に意味もなく英題が書かれている
(余談ですが、『エンバーミング』の副題 "The Another Tale of Frankenstein"って、英語間違ってますからご注意を。another はもともと an + other で、この an は不定冠詞の an です。当然、定冠詞の the と一緒には使いません。the an apple と言わないのと同じですな。作者の和月先生が英語をわからないのは別に構わないけど、編集者はこれくらい注意してほしい…。other, another, the other の使い分けなんて、大学入試で必須でしょ。集英社さん、今更直せないかも知れませんが、かっこわるいので直してください。)
話がわき道にそれてしまいましたが、日本人が英語を「かっこいい」と思っているのは疑いようのない事実だと思います。
しかし、日本人が英語をカッコイイと思うように、アメリカ人が日本語をカッコイイと思っているのです!
昔は、アメリカで日本のアニメが放送されるとき、キャラクターの名前も全て英語名に変えられ、日本語は全て消されていました。NHKスペシャル『日本とアメリカ 第2回 日本アニメ vs ハリウッド』(2008年10月27日放送) によれば、1963年に『鉄腕アトム』がアメリカで放送されたとき、第7話「アトム大使」は「日本語表記が多すぎる」という理由で放送されなかったそうです。


↑NHKスペシャルより
しかし、時代は変わりました。
先日、北米版『ドラゴンボール』が随分カットされたり改竄されたりして放送されたのをご紹介しました。
しかし、ドラゴンボールの権利を有しているFUNimationは、2004年にはオーストラリアで、2009年には北米でノーカット版DVDを発売しました(なんでオーストラリアの方が先なのかは、権利関係の話が面倒なので省略)。
私は豪州版は現地購入、北米版はアメリカのamazonで注文して手に入れましたが、この版ではかつて存在した画像修正などは全てなくなって、BGMも日本のものがそのまま使われています。オープニング、エンディングも、日本の『摩訶不思議アドベンチャー』と『ロマンティックあげるよ』の英語バージョンになっています。
そのノーカット版DVDのパッケージがこちら。

↑豪州版(左)と北米版(右)。両方ともノーカット
今回注目してほしいのは、パッケージに両方とも日本語で「ドラゴンボール」と書いてあること!
当然、VHSのころには、『ドラゴンボール』なんて文字はありませんでした。

↑オーストラリアで手に入れた1997年のVHS版。
カタカナなど書いてあるはずがない
また、本編でもかつては英語に直されていた箇所が日本語のまま残っているのにも注目したいです。

↑VHS版

↑ノーカットDVD版(英語版も日本語がそのまま)
もう、ほんと今じゃこんな感じ↓に大きく日本語が書かれているのです。

↑北米版DVD。大きく書かれた日本語に注目!
また、さらに面白いのは『ドラゴンボール』のゲーム版。下の2つは同じゲームで、左が日本版。右が北米版です。

↑同じゲームですよ
タイトルにご注目を。日本版のサブタイトルは『SPARKING!』。北米版のサブタイトルは『BUDOKAI TENKAICHI』。そう! 日本語版は英語で、英語版は日本語でサブタイトルをつけているのです!
この見事な日米逆転現象。日本人が英語を「かっこいい」と思うのと同様に、アメリカ人も日本語を「かっこいい」と思うようになってきているのですね。
このように日本語が書かれているのは『ドラゴンボール』だけではありません。もう少し例を挙げましょう

↑『BLEACH』北米版。日本版と同じくカタカナで「ブリーチ」の文字が

↑北米版『ガンダムW』イラスト集。
カタカナで「ガンダム ウイング」の文字が!

↑フランス版『ダイの大冒険』。日本語がちゃんと残る
(ちなみに「FLY」とはダイのフランスでの名前)

↑ドイツ版『ラブひな』
カタカナで大きく「ガンダム ウイング」と書くなんて、日本でやったら「ださっ!」と思われるのは間違いありませんが、アメリカではそれが逆にかっこいいわけですね。
こういうのは、もはや日本の作品だけではありません。『パワーパフガールズ』というアメリカのアニメがあるのですが、キャラクター名が日本語で書かれるシーンがあるなど、時々日本語が登場します。読めるとは限りませんが…。



↑『パワーパフガールズ』に登場した日本語(らしきもの)
『パワーパフガールズ』は、サントラCDにも日本語が書かれています。ここに書かれている「あまいもの、スパイシーなもの、いいもの全て」とは、人造人間であるパワーパフガールズを作る原材料(Sugar, spice and everything nice)のこと。「いいもの全て」ってあんた…。(ちなみに日本でアニメが放送されたときには、「素敵なものいっぱい」と訳されていた)

↑アメリカで出たCDなのに日本語が!
ちなみに、Sugar, spice and everything nice とは、マザーグースの『男の子って何でできてる?』の一節で、「女の子はお砂糖や、スパイスや、素敵なもの全てで~」と続いているそうです。情報提供してくださったYUUさん、誠にありがとうございました。
話題を変えまして、次に紹介するのは北米版のジャンプである「SHONEN JUMP」。毎月「今月の漢字」というコーナーがあり、漢字や日本語の紹介をしています。
日本語紹介は海外のマンガ雑誌で時々見つけることができ、下はメキシコから手に入れた、メキシコ製『キャプテン翼』なんですが、ここにも「まんがのにほんご」というコーナーがありました。(このメキシコ製『キャプテン翼』は面白すぎるので、今度改めてじっくり紹介したいと思います。メキシコ版じゃありませんよ。メキシコ製『キャプテン翼』です)

↑メキシコ製『キャプテン翼』

↑巻末にある「まんがのにほんご」コーナー
また、下はもう10年以上前のものですが、私がオーストラリアに留学していたときに、メルボルン大学で行われた第2回Melborne Anime Festival、略して Manifest(マニフェスト)に行ったときのパンフレットです。イベント告知のページが秀逸です。

↑Manifestパンフレット表紙

↑当日行われるイベントの紹介
「かわいい化け物ねえ!」
「神様の休日2」
「今日東京です」
「愛欲と縁とねたみとカラオケと烏賊焼きが物語します」
このイベントには参加しなかったので、どういうイベントだかさっぱりわかりませんが、なんかすごそうです。右下のイベント説明のところに Some Violence と書いてあるのがさらに気になります。参加すりゃ良かったと後悔しております。
それから、日本語教室の広告も載っていました。「アニメファンと一緒に日本語を勉強しませんか?」という趣旨のことが書かれています。

↑「日本ご を べんきょう したい ですか。」
アニメから入って日本語を勉強するというのは、英語圏だけの特色ではありません。下は上海の本屋の日本語コーナーで手に入れた本ですが、「人気アニメで日本語を学ぶ」という内容で、アニメの日本語のセリフとその中国語訳が対訳形式で載っています(CD付き)。

全3巻あるようですが、この巻では
の全9作品が紹介されています。
日本でもスクリーンプレイ社から、ハリウッド映画を使って英語を学ぶ本が沢山発売されていますが、ちょうどそれと同じイメージで考えてもらえればいいかと思います。
次はタイのバンコクで手に入れた本。タイトルはズバリ『アニメソングで学ぶ日本語』。

CD付きで、日本語歌詞、タイ語訳、文法説明、さらに楽譜までついています。『一休さん』のエンディングテーマ「ははうえさま」のページでは、それに関連して手紙の書き方まで載っていました。
CDに収録されている歌は
です。去年(2011年)買ったのに、なぜかなつかしのアニメっぽいものばかり集めてるなあ…。これがタイでの人気作なんだろうか?
なにはともあれ、アニメやマンガを通じて日本語に興味を持つ人が海外には沢山いることがおわかりいただけたでしょうか?
日本外務省が所管する国際交流基金は、数年に一度海外での日本語教育の実態調査を行っています。そのデータを見ますと、調査を始めて以降日本語の学習者数は常に右肩上がりで、この30年でなんと30倍に膨れ上がっています(詳細はここ参照)。

↑海外における日本語学習者数の推移
やはりここで注目したいのは、その動機。こちらのデータによると、1位は「日本語そのものへの興味」(58.1%)、2位が「コミュニケーション」(55.1%)となっていますが、3位に「マンガ・アニメなどに関する知識」(50.6%)というのが入っています! つまり、海外の日本語学習者の半分は、マンガ・アニメをより深く知りたいがために、日本語学習を始めているのです!
そう、マンガ・アニメこそ、世界で知日派、親日派を広げる最強のツールなのです!
今から11年前、2001年に Foreign Policy という雑誌に、Japan's Gross National Cool という短い論文が掲載されました。そこでは、GNP(国民総生産)で計り切れない国の影響力、Gross National Cool(国民総かっこよさ)という考えが提示され、日本は経済大国であった1980年代より、むしろ現在a cultural superpower(文化大国)として世界的な影響力が増しているということが書かれています。そこでは、『ポケモン』を始め、いかに世界が日本文化、特にマンガやアニメを中心としたポップ・カルチャーに憧れを持っているかが書かれています。興味がある人は、英語ですがこちらから全文読むことが出来ます。
これからますますグローバリゼーションが進み、各国の競争が激しくなっていく中で、マンガやアニメが「欧米化」ではないグローバリゼーションを提示し、日本が再び躍進する力になってくれることを、管理人は願っています。
陽がまた登ることを祈りつつ、ではまた!
↓この記事を面白いと思った方は、クリックしてその気持ちをお伝えください!

↓三冊ともオススメです
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↑日本語のタイトルのそばに、特に意味もなく英題が書かれている
(余談ですが、『エンバーミング』の副題 "The Another Tale of Frankenstein"って、英語間違ってますからご注意を。another はもともと an + other で、この an は不定冠詞の an です。当然、定冠詞の the と一緒には使いません。the an apple と言わないのと同じですな。作者の和月先生が英語をわからないのは別に構わないけど、編集者はこれくらい注意してほしい…。other, another, the other の使い分けなんて、大学入試で必須でしょ。集英社さん、今更直せないかも知れませんが、かっこわるいので直してください。)
話がわき道にそれてしまいましたが、日本人が英語を「かっこいい」と思っているのは疑いようのない事実だと思います。
しかし、日本人が英語をカッコイイと思うように、アメリカ人が日本語をカッコイイと思っているのです!
昔は、アメリカで日本のアニメが放送されるとき、キャラクターの名前も全て英語名に変えられ、日本語は全て消されていました。NHKスペシャル『日本とアメリカ 第2回 日本アニメ vs ハリウッド』(2008年10月27日放送) によれば、1963年に『鉄腕アトム』がアメリカで放送されたとき、第7話「アトム大使」は「日本語表記が多すぎる」という理由で放送されなかったそうです。


↑NHKスペシャルより
しかし、時代は変わりました。
先日、北米版『ドラゴンボール』が随分カットされたり改竄されたりして放送されたのをご紹介しました。
しかし、ドラゴンボールの権利を有しているFUNimationは、2004年にはオーストラリアで、2009年には北米でノーカット版DVDを発売しました(なんでオーストラリアの方が先なのかは、権利関係の話が面倒なので省略)。
私は豪州版は現地購入、北米版はアメリカのamazonで注文して手に入れましたが、この版ではかつて存在した画像修正などは全てなくなって、BGMも日本のものがそのまま使われています。オープニング、エンディングも、日本の『摩訶不思議アドベンチャー』と『ロマンティックあげるよ』の英語バージョンになっています。
そのノーカット版DVDのパッケージがこちら。


↑豪州版(左)と北米版(右)。両方ともノーカット
今回注目してほしいのは、パッケージに両方とも日本語で「ドラゴンボール」と書いてあること!
当然、VHSのころには、『ドラゴンボール』なんて文字はありませんでした。

↑オーストラリアで手に入れた1997年のVHS版。
カタカナなど書いてあるはずがない
また、本編でもかつては英語に直されていた箇所が日本語のまま残っているのにも注目したいです。

↑VHS版

↑ノーカットDVD版(英語版も日本語がそのまま)
もう、ほんと今じゃこんな感じ↓に大きく日本語が書かれているのです。


↑北米版DVD。大きく書かれた日本語に注目!
また、さらに面白いのは『ドラゴンボール』のゲーム版。下の2つは同じゲームで、左が日本版。右が北米版です。


↑同じゲームですよ
タイトルにご注目を。日本版のサブタイトルは『SPARKING!』。北米版のサブタイトルは『BUDOKAI TENKAICHI』。そう! 日本語版は英語で、英語版は日本語でサブタイトルをつけているのです!
この見事な日米逆転現象。日本人が英語を「かっこいい」と思うのと同様に、アメリカ人も日本語を「かっこいい」と思うようになってきているのですね。
このように日本語が書かれているのは『ドラゴンボール』だけではありません。もう少し例を挙げましょう

↑『BLEACH』北米版。日本版と同じくカタカナで「ブリーチ」の文字が

↑北米版『ガンダムW』イラスト集。
カタカナで「ガンダム ウイング」の文字が!

↑フランス版『ダイの大冒険』。日本語がちゃんと残る
(ちなみに「FLY」とはダイのフランスでの名前)

↑ドイツ版『ラブひな』
カタカナで大きく「ガンダム ウイング」と書くなんて、日本でやったら「ださっ!」と思われるのは間違いありませんが、アメリカではそれが逆にかっこいいわけですね。
こういうのは、もはや日本の作品だけではありません。『パワーパフガールズ』というアメリカのアニメがあるのですが、キャラクター名が日本語で書かれるシーンがあるなど、時々日本語が登場します。読めるとは限りませんが…。



↑『パワーパフガールズ』に登場した日本語(らしきもの)
『パワーパフガールズ』は、サントラCDにも日本語が書かれています。ここに書かれている「あまいもの、スパイシーなもの、いいもの全て」とは、人造人間であるパワーパフガールズを作る原材料(Sugar, spice and everything nice)のこと。「いいもの全て」ってあんた…。(ちなみに日本でアニメが放送されたときには、「素敵なものいっぱい」と訳されていた)

↑アメリカで出たCDなのに日本語が!
ちなみに、Sugar, spice and everything nice とは、マザーグースの『男の子って何でできてる?』の一節で、「女の子はお砂糖や、スパイスや、素敵なもの全てで~」と続いているそうです。情報提供してくださったYUUさん、誠にありがとうございました。
話題を変えまして、次に紹介するのは北米版のジャンプである「SHONEN JUMP」。毎月「今月の漢字」というコーナーがあり、漢字や日本語の紹介をしています。
日本語紹介は海外のマンガ雑誌で時々見つけることができ、下はメキシコから手に入れた、メキシコ製『キャプテン翼』なんですが、ここにも「まんがのにほんご」というコーナーがありました。(このメキシコ製『キャプテン翼』は面白すぎるので、今度改めてじっくり紹介したいと思います。メキシコ版じゃありませんよ。メキシコ製『キャプテン翼』です)

↑メキシコ製『キャプテン翼』

↑巻末にある「まんがのにほんご」コーナー
また、下はもう10年以上前のものですが、私がオーストラリアに留学していたときに、メルボルン大学で行われた第2回Melborne Anime Festival、略して Manifest(マニフェスト)に行ったときのパンフレットです。イベント告知のページが秀逸です。

↑Manifestパンフレット表紙

↑当日行われるイベントの紹介
「かわいい化け物ねえ!」
「神様の休日2」
「今日東京です」
「愛欲と縁とねたみとカラオケと烏賊焼きが物語します」
このイベントには参加しなかったので、どういうイベントだかさっぱりわかりませんが、なんかすごそうです。右下のイベント説明のところに Some Violence と書いてあるのがさらに気になります。参加すりゃ良かったと後悔しております。
それから、日本語教室の広告も載っていました。「アニメファンと一緒に日本語を勉強しませんか?」という趣旨のことが書かれています。

↑「日本ご を べんきょう したい ですか。」
アニメから入って日本語を勉強するというのは、英語圏だけの特色ではありません。下は上海の本屋の日本語コーナーで手に入れた本ですが、「人気アニメで日本語を学ぶ」という内容で、アニメの日本語のセリフとその中国語訳が対訳形式で載っています(CD付き)。

全3巻あるようですが、この巻では
『おもひでぽろぽろ』
『ハウルの動く城』
『ホーホケキョ となりの山田くん』
『耳をすませば』
『となりのトトロ』
『風の谷のナウシカ』
『名探偵コナン・紺碧の棺』
『魔女の宅急便』
『ちびまる子ちゃん』
『ハウルの動く城』
『ホーホケキョ となりの山田くん』
『耳をすませば』
『となりのトトロ』
『風の谷のナウシカ』
『名探偵コナン・紺碧の棺』
『魔女の宅急便』
『ちびまる子ちゃん』
の全9作品が紹介されています。
日本でもスクリーンプレイ社から、ハリウッド映画を使って英語を学ぶ本が沢山発売されていますが、ちょうどそれと同じイメージで考えてもらえればいいかと思います。
次はタイのバンコクで手に入れた本。タイトルはズバリ『アニメソングで学ぶ日本語』。

CD付きで、日本語歌詞、タイ語訳、文法説明、さらに楽譜までついています。『一休さん』のエンディングテーマ「ははうえさま」のページでは、それに関連して手紙の書き方まで載っていました。
CDに収録されている歌は
「ドラえもんの歌」(『ドラえもん』)
「ははうえさま」(『一休さん』)
「年中夢中 I want you」(『クレヨンしんちゃん』)
「パリジョナ大作戦」(『クレヨンしんちゃん』)
「月灯りふんわり落ちてくる夜」(『クレヨンしんちゃん』)
「I am セーラームーン」(『美少女戦士セーラームーンR』)
「忍者ハットリくん」(『忍者ハットリくん』)
「きてよパーマン」(『パーマン』)
「私は女の子」(『あさりちゃん』)
「キャンディ・キャンディ」(『キャンディ・キャンディ』)
「ははうえさま」(『一休さん』)
「年中夢中 I want you」(『クレヨンしんちゃん』)
「パリジョナ大作戦」(『クレヨンしんちゃん』)
「月灯りふんわり落ちてくる夜」(『クレヨンしんちゃん』)
「I am セーラームーン」(『美少女戦士セーラームーンR』)
「忍者ハットリくん」(『忍者ハットリくん』)
「きてよパーマン」(『パーマン』)
「私は女の子」(『あさりちゃん』)
「キャンディ・キャンディ」(『キャンディ・キャンディ』)
です。去年(2011年)買ったのに、なぜかなつかしのアニメっぽいものばかり集めてるなあ…。これがタイでの人気作なんだろうか?
なにはともあれ、アニメやマンガを通じて日本語に興味を持つ人が海外には沢山いることがおわかりいただけたでしょうか?
日本外務省が所管する国際交流基金は、数年に一度海外での日本語教育の実態調査を行っています。そのデータを見ますと、調査を始めて以降日本語の学習者数は常に右肩上がりで、この30年でなんと30倍に膨れ上がっています(詳細はここ参照)。

↑海外における日本語学習者数の推移
やはりここで注目したいのは、その動機。こちらのデータによると、1位は「日本語そのものへの興味」(58.1%)、2位が「コミュニケーション」(55.1%)となっていますが、3位に「マンガ・アニメなどに関する知識」(50.6%)というのが入っています! つまり、海外の日本語学習者の半分は、マンガ・アニメをより深く知りたいがために、日本語学習を始めているのです!
そう、マンガ・アニメこそ、世界で知日派、親日派を広げる最強のツールなのです!
今から11年前、2001年に Foreign Policy という雑誌に、Japan's Gross National Cool という短い論文が掲載されました。そこでは、GNP(国民総生産)で計り切れない国の影響力、Gross National Cool(国民総かっこよさ)という考えが提示され、日本は経済大国であった1980年代より、むしろ現在a cultural superpower(文化大国)として世界的な影響力が増しているということが書かれています。そこでは、『ポケモン』を始め、いかに世界が日本文化、特にマンガやアニメを中心としたポップ・カルチャーに憧れを持っているかが書かれています。興味がある人は、英語ですがこちらから全文読むことが出来ます。
これからますますグローバリゼーションが進み、各国の競争が激しくなっていく中で、マンガやアニメが「欧米化」ではないグローバリゼーションを提示し、日本が再び躍進する力になってくれることを、管理人は願っています。
陽がまた登ることを祈りつつ、ではまた!
↓この記事を面白いと思った方は、クリックしてその気持ちをお伝えください!


↓三冊ともオススメです
この記事へのコメント
俺も2年前に行った台湾交換留学の時に知り合った台湾人とまだ付き合いあるけど、週一で日本語教えて、んで自分は台湾の事教えてもらってる^^
そういうつながり、いいね!
海外でアニメ・マンガが日本レベルに到達するのは難しい気がする
いくつかは名作が出てくるだろうけど、全体的な数は日本ほどじゃないだろうね
単なる海外の記事の翻訳じゃなくて、自分なりの分析が厚くて面白いです
2012/05/06 07:03に全く同感。
内容の素晴らしさに感動して、初カキコです。
工場製品でも海外向けに無理やり横文字つけるのは止めた方がいいのかも。
関係ないですが「The」のような冠詞って日本人からすればかっこいい
なんちゃって外国語に見えて多用する訳だけど、
台湾とか東南アジアでは日本語の「の」が好まれてるそうですね。
アニメに登場する言葉にもそういったお国柄が出てるのでしょうか・・・。
一休さん「ははうえさま」テキストで手紙の書き方だなんて余りにも可愛らしく微笑ましいし最後の管理人さんの日本のゆくすえを憂うコメントに思わず拍手w
ちょっと前の福島氏英文法記事も個人的につぼw
観光業の人は日本語が話せると収入が増えるので必死に勉強したそうです。
今はネットや衛星放送で日本のアニメが日本語で放送され
日本語で理解する為に必死に勉強するそうです。
タイや台湾で日本語がペラペラの人にどうやって勉強したの?
って聞いたら日本のアニメって言ってました。
外人はすぐ喋れるだろうな
漫画の方は安泰だが、アニメ産業はどうなるか・・・
ニコニコのイベントでダニー・チューさんが
言ってたこととそのまま一致してます。
彼らは日本文化云々よりも日本語そのものに
興味があるみたいです。
動画を見つけたので参考にしてみてください。
http://www.nicovideo.jp.am/watch/sm17694253
実は日本の物でしたと思わせる方が面白いけどな
逆に日本の物と思わせて売り込む国もあるが…
これからも面白い記事期待してます^^
おれもrapに興味あって英語習得したし
管理人さん色んな人いるんで気にする必要無いですよ
大友克洋さんや内田美奈子さん達に、人によってはわざわざアメコミ調のマンガを描きおろして貰ってという訳の分からない動きがありました
隔世の感ってやつですね
でもいまだに日本のモノを世界にって言うとこういう発想の人が、特にマスコミ関係に多いような気がするのでこういうネタを発信してくださるのは何かうれしいです
これって狙って書いてると思うんだけど。
このtheはof以下の限定にかかっている、と。
仮にof以下が無ければ間違い
絵は真似できてもストーリーはねえ。
それに宗教縛りがある国ではエヴァみたいのは絶対生まれないでしょ。
サブカルで世界中の若者は日本人になっちゃたとか
将来、英語と日本語で二分するかもだって。
>メルボルン大学で行われた第2回Melborne Anime Festival、
>略して Manifest(マニフェスト)に行ったときのパンフレットです。
ってなってますが行かなくて正解だったかもしれませんよ。
当時のオージーはどちらかというと自分(独学)で日本語を学びたいという人が多かった気がします。だから日本語ペラペラの管理人が参加してもかえってウザがられたかも知れませんよw
それと当時は管理人さんも経験したと思いますが同時に反日感情も結構ありました。
自分はホームステイファミリーのお父さんに日本人がオーストラリアにどれだけ被害を及ぼしたかのテレビ番組を散々観させられたのを記憶してます。
だからといって自分もオーストラリアが嫌いになったわけでは無いですけどねw
どこの国でも違う言語はとても魅力的に映るようですね
上で誰かも書いてたけどここの記事をまとめなおせば論文が一本書きあがるんじゃないかな
「一緒にするな!」って気持ちもわかります。
「シュガーとスパイス、それから素敵なもの全部」って
マザーグースからではないかな
今後はそういう連中もなんとかしないとヤバイと思うなぁ。
言葉って大事ですよね。
なるべく、いい日本語を使うようにしていかないといけないかも。
コメント欄・リンク、粗さがしーな人たち沸いてるねぇ^^;
記事の内容をよく読んで自分でこのサイトを判断すればいいのにねww