フランス旅行記2 パリ本屋のマンガコーナー & マンガ専門店
パリレポート第2回。私は外国に行くと、必ず本屋を探して、日本のマンガがどのくらい置かれているかをチェックしています。今回もパリの本屋や、マンガ専門店を何件かめぐりましたので、それを紹介しておきましょう。
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まず、普通の本屋。パリにはラファイエット通りという通りがあり、「ギャラリー・ラファイエット」というデパートがあります。そこの6階に本屋があったので、パリに着いた初日にまず行ってみました。
デパートの中の書店ですので、そんなに大きいわけではありませんが、その一角に MANGA と書いてあるコーナーがありました。フランスのマンガは バンド・デシネ(BD) と呼ばれるのですが、それとは区別され、MANGA と BD が同じくらいのスペースを取っていました。


↑MANGA として、独立したコーナーがある

↑『けいおん!』や『セーラームーン』など少女向けコーナー


↑『ドラゴンボール』『ハガレン』『ナルト』『ワンピ』などは、やはり人気があるらしい
BDの中にも、明らかに日本の影響を受けた絵柄のものもあり、数冊買ってきましたので、今度紹介したいと思います。


↑明らかに日本の影響を受けているBD
もう1軒行った本屋の名前は Virgin Megastore。その名前からして、最初エロ本屋かと思いましたが(だって、「バージン」で「メガストア」だぞ?)、中を覗いてみると、子どももいて普通の本屋っぽかったので入ってみました。そこにも大きなMANGAのコーナーがありました。
そこでは少年マンガ、青年マンガ、少女マンガがコーナー分けしてあり、seinen とか shojo とか書かれていました。もう西洋のマンガファンの間では、shonen, shojo, seinen は普通に通じる語のようです。しかし、なぜ『テルマエ・ロマエ』が少女マンガのコーナーに置かれているんだ…。


↑本棚10個分くらいの広さがあるMANGAコーナー



↑seinen, shojo などに区分されている。
なぜ shojo manga のコーナーに『テルマエ・ロマエ』…





↑ずらりと並んだ日本のマンガのフランス語版
少し余談ですが、フランスでは、フランスのマンガは Bande Dessinée (BD)、 アメリカのマンガは Comics、日本のマンガは Manga という区別のようです。

↑フランスのマンガは Bande Dessinée コーナーに

↑アメコミは Comics のコーナーに
書店名を忘れてしまいましたが、他の一般書店でも、MANGA は独立してコーナーを与えられていました。


↑地下1階の一部屋がMANGAコーナーになってた
一般書店でこんなにマンガが置いてあるのをみたのは、日本と韓国以外ではフランスが初めてです。14年前に初めての海外旅行でミラノに行ったときも、11年前オーストラリアに留学したときも、8年前初めてパリに行ったときも、一般書店では全然見つかりませんでしたが、ここ数年で日本のマンガ人気はうなぎのぼりですね。
次に、日本のマンガの専門店にも行ってみました。
最初に行ったのは、オペラ座の近くにある Komikku(コミック) という名前の店。うっかり正面の写真を撮り損ねて、閉店後の写真を撮ってしまった…。

↑マンガ専門店 Komikku


↑Komikku 内部

↑マンガの仏語版はもちろん…

↑村上春樹や…

↑谷崎潤一郎や手塚さんのエッセイに

↑北斎なんかもあった

↑さらに、日本製のグッズも色々

↑弁当箱まで売っていた
次に向かったマンガ専門店は、レピュブリック広場のすぐ近くにある Manga Story という店。JAPAN EXPO にも出展していた、ちょっと大きめの店です。

↑Manga Story 外観

↑仏語版マンガの古本が並ぶ


↑アニメのDVDもずらっと並ぶ
以前も、海外版DVDが安いという記事を書いたことがありますが(詳細はこちら)、フランスでもDVD安い…。仏語も日本語も収録されているDVDは、30話くらいのBoxセットで20ユーロ(約2000円)。仏語のバージョンや、日本語音声仏語字幕のみのバージョンはその半額の10ユーロ。日本の10分の1くらいか、それ以下です。
さらに、この店 Manga Story は、古いDVDの在庫処分やってたんですが、なんと1枚1ユーロ! マジびびった。以前、フランスから送料込みで40ユーロも出して手に入れた『キャプテン翼』の仏語版DVDが1ユーロで売られていて、メチャクチャへこんだ…。

↑1枚1ユーロのDVD。もちろん全て新品!
他にもフィギュアやTシャツ、ポスターなども色々売っていました。日本でいうアニメイトみたいなもんなんですかね。



↑フィギュア、Tシャツ、ポスターなど
次に向かったのは、地下鉄ボルテール駅から少し歩いたところ、Keller(ケレ)という狭い通り。なんとここにはマンガ専門店が3件も。なんで1つの通りにマンガ専門店が3件も集中しているのだろう?
一つ目の店、 MANGA DORI には、マンガ、フィギュアはもちろん、コスプレグッズがかなり大量にありました。きっと、JAPAN EXPOに現れるコスプレイヤーたちの中には、こういう店で仕入れた人も多いんでしょうね。こういう店が成り立ってるということは、フランスでもコスプレ衣装に十分な需要があるということなのでしょうか。

↑MANGA DORI外観

↑フィギュア

↑マンガ(仏語)

↑衣装

↑フランスでもコスプレは cosplay で通じます
2件目は MANGA NEKO という店。マンガ、DVD、コスプレ衣装などが置いてあります。

↑MANGA NEKO 外観

↑コスプレ衣装

↑マンガ

↑DVDやグッズ
最後は、 MANGA TOYS という店。マンガの古本や、フィギュア、グッズ、DVD が大量にあります。ただ、DVDがガラスケースの中に入っているため、手にとって確認することが出来ず、選びづらかったので困りましたね。

↑MANGA TOYS 外観




↑DVDやフィギュアが並ぶ。

↑なつかしの『エステバン』のフィギュアはフランス製だ

↑フィギュア以外のグッズもある

↑かなり無造作に置かれたマンガの古本

↑大量に積まれた『NARUTO』

↑フランスでは赤松健の作品も人気のようだ

↑マンガを物色するフランス人
パリにはマンガ専門店も結構たくさんありました。管理人の出身地、名古屋よりも多いと思います。
パリって実はかなり狭い街で、中心部はほとんど歩いていける範囲ですので、1日でマンガ専門店をいくつもめぐるのも難しいことではありません。パリは地下鉄網がすごいので、地下鉄を使えばもっと簡単。マンガは高いですが(普通の単行本が7ユーロくらいする)、DVDはすごく安いので、マンガ・アニメ好きの方はパリに行ったらマンガ専門店をめぐってみるのも楽しいかもしれません。ただ、安いからと言って大量に買い込むと帰国の際困るのでご注意を…。
どうでもいいことですが、私は昔、外国に行ってろくに観光もせず、外国語も一切覚えず、免税店でブランド品を買いあさってくる人が理解できず、「外国に行って何やってんだ」と馬鹿にしていたんですが、自分がやってることも大して変わってないと今回思いました…。今回本当にモン・サン・ミッシェル以外ろくに観光せず、JAPAN EXPO とマンガ店めぐりしかしなかったからなあ。結局、外国や外国語は大好きだけど、それ以上に日本と日本のマンガが好きなんですな。
まあ、観光はしなくても、フランスで日本のマンガが愛されていることを確認できて今回の旅は意味がありました。パリ観光なら8年前に初めて行ったときにしたしね。
さて、次回はついに、皆さんが一番知りたがっているであろう JAPAN EXPO のレポートをしたいと思います。お楽しみに。楽しめるようなレポートがかけるかはわからんけど…。
ではまた。
おまけ1
駅のキオスクにあったポスター。

グリコかと思った
おまけ2
パリの両替屋にあった世界地図。いくらデフォルメしてあるとはいえ、日本に対して悪意があるのではないかと疑ってしまう。


↑東アジア…!?
島が最低でも3つくらい足りなくないですか?

↑この記事を面白いと思った方は、クリックしてみてください
まず、普通の本屋。パリにはラファイエット通りという通りがあり、「ギャラリー・ラファイエット」というデパートがあります。そこの6階に本屋があったので、パリに着いた初日にまず行ってみました。
デパートの中の書店ですので、そんなに大きいわけではありませんが、その一角に MANGA と書いてあるコーナーがありました。フランスのマンガは バンド・デシネ(BD) と呼ばれるのですが、それとは区別され、MANGA と BD が同じくらいのスペースを取っていました。


↑MANGA として、独立したコーナーがある

↑『けいおん!』や『セーラームーン』など少女向けコーナー


↑『ドラゴンボール』『ハガレン』『ナルト』『ワンピ』などは、やはり人気があるらしい
BDの中にも、明らかに日本の影響を受けた絵柄のものもあり、数冊買ってきましたので、今度紹介したいと思います。


↑明らかに日本の影響を受けているBD
もう1軒行った本屋の名前は Virgin Megastore。その名前からして、最初エロ本屋かと思いましたが(だって、「バージン」で「メガストア」だぞ?)、中を覗いてみると、子どももいて普通の本屋っぽかったので入ってみました。そこにも大きなMANGAのコーナーがありました。
そこでは少年マンガ、青年マンガ、少女マンガがコーナー分けしてあり、seinen とか shojo とか書かれていました。もう西洋のマンガファンの間では、shonen, shojo, seinen は普通に通じる語のようです。しかし、なぜ『テルマエ・ロマエ』が少女マンガのコーナーに置かれているんだ…。


↑本棚10個分くらいの広さがあるMANGAコーナー



↑seinen, shojo などに区分されている。
なぜ shojo manga のコーナーに『テルマエ・ロマエ』…





↑ずらりと並んだ日本のマンガのフランス語版
少し余談ですが、フランスでは、フランスのマンガは Bande Dessinée (BD)、 アメリカのマンガは Comics、日本のマンガは Manga という区別のようです。

↑フランスのマンガは Bande Dessinée コーナーに

↑アメコミは Comics のコーナーに
書店名を忘れてしまいましたが、他の一般書店でも、MANGA は独立してコーナーを与えられていました。


↑地下1階の一部屋がMANGAコーナーになってた
一般書店でこんなにマンガが置いてあるのをみたのは、日本と韓国以外ではフランスが初めてです。14年前に初めての海外旅行でミラノに行ったときも、11年前オーストラリアに留学したときも、8年前初めてパリに行ったときも、一般書店では全然見つかりませんでしたが、ここ数年で日本のマンガ人気はうなぎのぼりですね。
次に、日本のマンガの専門店にも行ってみました。
最初に行ったのは、オペラ座の近くにある Komikku(コミック) という名前の店。うっかり正面の写真を撮り損ねて、閉店後の写真を撮ってしまった…。

↑マンガ専門店 Komikku


↑Komikku 内部

↑マンガの仏語版はもちろん…

↑村上春樹や…

↑谷崎潤一郎や手塚さんのエッセイに

↑北斎なんかもあった

↑さらに、日本製のグッズも色々

↑弁当箱まで売っていた
次に向かったマンガ専門店は、レピュブリック広場のすぐ近くにある Manga Story という店。JAPAN EXPO にも出展していた、ちょっと大きめの店です。

↑Manga Story 外観

↑仏語版マンガの古本が並ぶ


↑アニメのDVDもずらっと並ぶ
以前も、海外版DVDが安いという記事を書いたことがありますが(詳細はこちら)、フランスでもDVD安い…。仏語も日本語も収録されているDVDは、30話くらいのBoxセットで20ユーロ(約2000円)。仏語のバージョンや、日本語音声仏語字幕のみのバージョンはその半額の10ユーロ。日本の10分の1くらいか、それ以下です。
さらに、この店 Manga Story は、古いDVDの在庫処分やってたんですが、なんと1枚1ユーロ! マジびびった。以前、フランスから送料込みで40ユーロも出して手に入れた『キャプテン翼』の仏語版DVDが1ユーロで売られていて、メチャクチャへこんだ…。

↑1枚1ユーロのDVD。もちろん全て新品!
他にもフィギュアやTシャツ、ポスターなども色々売っていました。日本でいうアニメイトみたいなもんなんですかね。



↑フィギュア、Tシャツ、ポスターなど
次に向かったのは、地下鉄ボルテール駅から少し歩いたところ、Keller(ケレ)という狭い通り。なんとここにはマンガ専門店が3件も。なんで1つの通りにマンガ専門店が3件も集中しているのだろう?
一つ目の店、 MANGA DORI には、マンガ、フィギュアはもちろん、コスプレグッズがかなり大量にありました。きっと、JAPAN EXPOに現れるコスプレイヤーたちの中には、こういう店で仕入れた人も多いんでしょうね。こういう店が成り立ってるということは、フランスでもコスプレ衣装に十分な需要があるということなのでしょうか。

↑MANGA DORI外観

↑フィギュア

↑マンガ(仏語)

↑衣装

↑フランスでもコスプレは cosplay で通じます
2件目は MANGA NEKO という店。マンガ、DVD、コスプレ衣装などが置いてあります。

↑MANGA NEKO 外観

↑コスプレ衣装

↑マンガ

↑DVDやグッズ
最後は、 MANGA TOYS という店。マンガの古本や、フィギュア、グッズ、DVD が大量にあります。ただ、DVDがガラスケースの中に入っているため、手にとって確認することが出来ず、選びづらかったので困りましたね。

↑MANGA TOYS 外観




↑DVDやフィギュアが並ぶ。

↑なつかしの『エステバン』のフィギュアはフランス製だ

↑フィギュア以外のグッズもある

↑かなり無造作に置かれたマンガの古本

↑大量に積まれた『NARUTO』

↑フランスでは赤松健の作品も人気のようだ

↑マンガを物色するフランス人
パリにはマンガ専門店も結構たくさんありました。管理人の出身地、名古屋よりも多いと思います。
パリって実はかなり狭い街で、中心部はほとんど歩いていける範囲ですので、1日でマンガ専門店をいくつもめぐるのも難しいことではありません。パリは地下鉄網がすごいので、地下鉄を使えばもっと簡単。マンガは高いですが(普通の単行本が7ユーロくらいする)、DVDはすごく安いので、マンガ・アニメ好きの方はパリに行ったらマンガ専門店をめぐってみるのも楽しいかもしれません。ただ、安いからと言って大量に買い込むと帰国の際困るのでご注意を…。
どうでもいいことですが、私は昔、外国に行ってろくに観光もせず、外国語も一切覚えず、免税店でブランド品を買いあさってくる人が理解できず、「外国に行って何やってんだ」と馬鹿にしていたんですが、自分がやってることも大して変わってないと今回思いました…。今回本当にモン・サン・ミッシェル以外ろくに観光せず、JAPAN EXPO とマンガ店めぐりしかしなかったからなあ。結局、外国や外国語は大好きだけど、それ以上に日本と日本のマンガが好きなんですな。
まあ、観光はしなくても、フランスで日本のマンガが愛されていることを確認できて今回の旅は意味がありました。パリ観光なら8年前に初めて行ったときにしたしね。
さて、次回はついに、皆さんが一番知りたがっているであろう JAPAN EXPO のレポートをしたいと思います。お楽しみに。楽しめるようなレポートがかけるかはわからんけど…。
ではまた。
駅のキオスクにあったポスター。

グリコかと思った
パリの両替屋にあった世界地図。いくらデフォルメしてあるとはいえ、日本に対して悪意があるのではないかと疑ってしまう。


↑東アジア…!?
島が最低でも3つくらい足りなくないですか?


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How to Draw Manga 3: Maids and Miko (How to Draw Manga (Graphic-Sha Numbered))
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この記事へのコメント
それともそういう文化はないのか・・
ところで、管理人さんメガストアを知ってるとはね
マンガ研究家の鑑やで
北海道は?
ロシアに頭突っ込んでるんですけどっ
管理人よく分かったね。
自分、最初どこに日本があるんだかわかんなかったわ。
パリの街並みに漫画専門店とかコスプレ屋とか、大丈夫なのか?外観…何か心配。
漫画専門店があった。
ヴァージングループの本屋だと思いますよ
出版社もやってますし、
流石に捻り無しでは経営出来ないでしょうw
日本ではTSUTAYAに転換されたようですが・・・・
おもろいです(笑)
深夜に大笑いです!
ツボイオリオの歌も、名古屋人なのに初めて聞きました!
いやぁ~、セミナーとかやるなら教えて下さいね(笑)
つか、DVD安すぎw
ジャパンエキスポのレポートも楽しみにしてます!
そことは別にいくつかの普通の書店がエクスにはあり、どこもMANGAコーナーがありました。そこには翻訳されたものがびっしり並んでいて、中には「どうしてこんなマニアックなモノまで?」という作品もしっかり翻訳されておかれていて、感動したのを覚えています。『座敷女』とか。