著作権、何それ? 日本のパロディ満載のおフランス製マンガ『戦隊スクール』!
フランスに去年、日本サッカーが初めて勝ちましたね。それもアウェーで。サッカー大好きのサザえもんとしては、嬉しい限りです。さて、そのフランスが日本のマンガ好きの国であるということはご存知でしょうか? なんと、フランス戦前日の記者会見でも、フランス記者がフランス代表キャプテンに『キャプテン翼』について尋ねるたり、スポーツメディアで日本サッカーの紹介で『キャプテン翼』のジュニアユース編で日本がフランスを破るシーンが流れたというのだから、大したものです(参考記事こちら)。これまでにも何度かフランスの話は書いていますので、こちらからまた読んでもらえると嬉しいです。
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さて、そんなフランスは、自国にBD(ベーデー)と呼ばれる独自のマンガ文化が存在するのですが、最近では日本の影響で manfra とか franga とか呼ばれる、日本のマンガ形式を真似たものが数多く出版されるようになりました。今回はその中の1冊、『Sentaï School, l'école des héros』(戦隊スクール -ヒーローの学校-)をご紹介しましょう。単行本は、スペシャル版を含めて5冊出ているようです。

↑『戦隊スクール』1巻
タイトルも『戦隊スクール』ですし、表紙の絵柄からも、なんとなく日本っぽいのがおわかりいただけると思います。中を見るとこんな感じで、左から右に読むという違いはあるものの、デフォルメの仕方、効果線を多用しているところなど、日本のマンガの影響が感じられます。BDやアメコミは基本的にカラーなんですが、これはモノクロであるところも、日本のマンガの影響かもしれません。

↑『戦隊スクール』中身

↑明らかに日本の町並み

↑なんとなく『Dr.スランプ』っぽい驚きの表現
物語は、未完成のまま博士に放置されたロボット、ケンが、ヒーローになるための学校「戦隊スクール」に入学して騒動を巻き起こすというギャグマンガです。(戦隊ヒーローシリーズって、結構欧米でも人気が出たらしいんですが、どうもタイトルからしても、「戦隊」というのを、「ヒーロー」の意味だと勘違いしているっぽいです)

↑ケン(一番左)と仲間たち
しかし、このマンガの注目すべき点は、「○○っぽい」とか「背景が明らかに日本」とか、そんなものではありません。ほぼ全ページ、日本のマンガのパロディが繰り広げられるのです。

↑道に迷って、一刻館(『めぞん一刻』)やひなた荘(『ラブひな』)に着いてしまったケン

↑良牙(『らんま1/2』)に道を聞き、さらに道に迷ったケン

↑千年キューブを解いて闇の力を手に入れたケイジ少年
流石に主人公たちはオリジナルですが、脇役はもうやりたい放題。先生にいたってはひねりも何にもなく、姿も名前も元ネタのままのキャラだらけになります。

↑『家なき子』(通行人)

↑学園の庭師は「オタクのケンシロウ」。来ているエプロンは『めぞん一刻』
(庭師のくせに「オレは今は亡きユリアに、この星を救うと約束したのだ」
みたいなことを言う)

↑学校の先生。その名も「マッスル先生」
(英語やフランス語では、日本の格闘技の師範はsenseiと呼ばれる)

↑コスチュームの授業をするオスカル先生。
「コスチュームはヒーローの基本だ。例えば、男の格好をしていれば、
誰もボクが女だ何て思わないだろ?」

↑校長は「ウルトラ様」

↑ハーロック先生とブラックジャック先生
(いとこ同士らしい。顔の傷は遺伝なのか!?)

↑こんな「まんま」な奴らも出てくる。
「オレの千年パズルが、お前の千年キューブに呼ばれたんだ。
ついに見つけたぜ! オレの名前はユカイ・ギだ」

↑どっかで見たようなサッカーチーム。

↑サッカーの実況は天下一武道会の人。

↑南国で特訓する日向小次郎のパロディキャラ。
地元の人に「シュートで波を押し返そうとしてるんですよ。バカでしょう」と言われ、
名物化して観光客に写真を撮られる。

↑翼(のパロディキャラ)が、1000個にボールが分身するシュートを放つと…

↑戦隊スクールのキーパー、ケンシロウが全て撃ち返す!

↑1000個のボールが全て相手ゴールに決まり、戦隊スクールの勝利!
とまあ、こんなふうに、徹底的にパロディをやりまくったおフランス製マンガ、それが『戦隊スクール』です。ここで紹介した以外にも、バットマンやスパイダーマン、シンプソンズなどアメリカのパロディも出てきますが、ほとんどは日本のパロディで、細かいネタがあちらこちらにちりばめられています。作者はよっぽど日本のマンガが好きなんでしょうね。こんなパロディが成立するくらい、日本のマンガはフランスで人気が出ているわけですね。日本国内だったら絶対に商業誌には載せられないマンガですが、フランスでは5巻まで出版されてしまったというのが、また面白いところです。
MANGA王国ジパングでは、今後も世界の MANGA を紹介していきます。
ではまた!
↑この記事を面白いと思った方は、応援のクリックをお願いします。
↑最近はフランス版DVDもアマゾンで買えるらしい。101話コンプリートで8400円。安い。
↑フランス版『らんま1/2』。
↑イギリス版『まどか』。超安い。
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スポンサーリンクさて、そんなフランスは、自国にBD(ベーデー)と呼ばれる独自のマンガ文化が存在するのですが、最近では日本の影響で manfra とか franga とか呼ばれる、日本のマンガ形式を真似たものが数多く出版されるようになりました。今回はその中の1冊、『Sentaï School, l'école des héros』(戦隊スクール -ヒーローの学校-)をご紹介しましょう。単行本は、スペシャル版を含めて5冊出ているようです。

↑『戦隊スクール』1巻
タイトルも『戦隊スクール』ですし、表紙の絵柄からも、なんとなく日本っぽいのがおわかりいただけると思います。中を見るとこんな感じで、左から右に読むという違いはあるものの、デフォルメの仕方、効果線を多用しているところなど、日本のマンガの影響が感じられます。BDやアメコミは基本的にカラーなんですが、これはモノクロであるところも、日本のマンガの影響かもしれません。

↑『戦隊スクール』中身

↑明らかに日本の町並み

↑なんとなく『Dr.スランプ』っぽい驚きの表現
物語は、未完成のまま博士に放置されたロボット、ケンが、ヒーローになるための学校「戦隊スクール」に入学して騒動を巻き起こすというギャグマンガです。(戦隊ヒーローシリーズって、結構欧米でも人気が出たらしいんですが、どうもタイトルからしても、「戦隊」というのを、「ヒーロー」の意味だと勘違いしているっぽいです)

↑ケン(一番左)と仲間たち
しかし、このマンガの注目すべき点は、「○○っぽい」とか「背景が明らかに日本」とか、そんなものではありません。ほぼ全ページ、日本のマンガのパロディが繰り広げられるのです。

↑道に迷って、一刻館(『めぞん一刻』)やひなた荘(『ラブひな』)に着いてしまったケン

↑良牙(『らんま1/2』)に道を聞き、さらに道に迷ったケン

↑千年キューブを解いて闇の力を手に入れたケイジ少年
流石に主人公たちはオリジナルですが、脇役はもうやりたい放題。先生にいたってはひねりも何にもなく、姿も名前も元ネタのままのキャラだらけになります。

↑『家なき子』(通行人)

↑学園の庭師は「オタクのケンシロウ」。来ているエプロンは『めぞん一刻』
(庭師のくせに「オレは今は亡きユリアに、この星を救うと約束したのだ」
みたいなことを言う)

↑学校の先生。その名も「マッスル先生」
(英語やフランス語では、日本の格闘技の師範はsenseiと呼ばれる)

↑コスチュームの授業をするオスカル先生。
「コスチュームはヒーローの基本だ。例えば、男の格好をしていれば、
誰もボクが女だ何て思わないだろ?」

↑校長は「ウルトラ様」

↑ハーロック先生とブラックジャック先生
(いとこ同士らしい。顔の傷は遺伝なのか!?)

↑こんな「まんま」な奴らも出てくる。
「オレの千年パズルが、お前の千年キューブに呼ばれたんだ。
ついに見つけたぜ! オレの名前はユカイ・ギだ」

↑どっかで見たようなサッカーチーム。

↑サッカーの実況は天下一武道会の人。

↑南国で特訓する日向小次郎のパロディキャラ。
地元の人に「シュートで波を押し返そうとしてるんですよ。バカでしょう」と言われ、
名物化して観光客に写真を撮られる。

↑翼(のパロディキャラ)が、1000個にボールが分身するシュートを放つと…

↑戦隊スクールのキーパー、ケンシロウが全て撃ち返す!

↑1000個のボールが全て相手ゴールに決まり、戦隊スクールの勝利!
とまあ、こんなふうに、徹底的にパロディをやりまくったおフランス製マンガ、それが『戦隊スクール』です。ここで紹介した以外にも、バットマンやスパイダーマン、シンプソンズなどアメリカのパロディも出てきますが、ほとんどは日本のパロディで、細かいネタがあちらこちらにちりばめられています。作者はよっぽど日本のマンガが好きなんでしょうね。こんなパロディが成立するくらい、日本のマンガはフランスで人気が出ているわけですね。日本国内だったら絶対に商業誌には載せられないマンガですが、フランスでは5巻まで出版されてしまったというのが、また面白いところです。
MANGA王国ジパングでは、今後も世界の MANGA を紹介していきます。
ではまた!



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↑フランス版『らんま1/2』。
↑イギリス版『まどか』。超安い。
この記事へのコメント
このネタを読者が理解してついてこれるほどになってるんだ
というのが感慨深いですね。
これはこれで面白そうだけどw
あれも著作権的にヤバいねたいっぱいだったね
フランス人らしいわ
ミッキーが4本だから、真似してアトムも4本。それを真似して、昔は日本のマンガはほとんど指が4本だった。『パーマン』とか『ど根性ガエル』とか見ると、みんな指が4本。
アメリカ人ならもっと面白そうなパロディ作れそうだが
フランス人ってなんかセンスが古臭いな
私気になります!
背景しっかりすれば日本の同人レベルにならべるかも
私たちに好意的なフランス人がここのコメントを見なきゃいいが・・・
最近はまとめサイト見てる外人も出始めてるからな
あの辺の時代は日本の漫画家にもパロディーが流行り始めて
ネタ元の了解とか関係なく色々作中に登場させてたよね
馬鹿にしてるとか思わなかったよ
背景しっかりすれば日本の同人レベルにならべるかも
お前何で上から目線なの?
なら問題ないと思うけど…
面白そう、読んでみたいwww
バンド・デシネちゃうの?
許可ぐらいはとってほしい・・・